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武vs岩田を武豊TV!風に

以前武豊がリーディングジョッキーは危なそうだと書いていましたが、なんと9月には岩田康成を抜きリーディングでトップに立っています。
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夏の間に小倉競馬場で一日4勝ペースで稼ぎまくって差を詰めたんです。
なにかダービー直前の衝撃の乗り替わりが、アドマイヤ以外の大手馬主が持つアンチアドマイヤ心に火を付けたように有力馬が集まってくるようになったんですね(笑)
いや、競馬は面白い。
しかし追い抜かれた岩田も大した物で、一度追い抜かれたら突き放されると思っていたところ、ここ数週ずっと3~4勝差でマークするような形です。
まさにデッドヒート。年末までこの調子で競ってほしいものです。

先週の土曜日、そんな武豊対岩田康成を象徴するようなレースがありました。
京都2レース2歳未勝利戦
勝ったのは岩田の8ゼットスピール。2着は武豊の3ラヴファンタジスタ。その差はアタマ差。
僅差もさることながら、このレースは4コーナーから直線入り口で2人の面白い攻防が繰り広げられていたのです。


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まずは4コーナーから。
先行集団を交わすタイミングを内からうかがう武豊。先行馬の能力や力関係、そのレースでの状態からどこにスペースが出来るか瞬時に予測できるスーパージョッキーです。
この時点で恐らく、どこから抜け出そうか、あたりをつけているはずです。
対する岩田は馬を早めに動かす騎乗で相手を封じ込める根性の座った騎乗が売りです。
このレースでは5番人気、ちょっと気楽な立場ではあります。

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徐々にコーナリングしていきます。岩田は外に馬を持って行ってますね。
武は内目でスペースが出来るのを待っています。通常ここからのコーナリングで遠心力により馬が膨らみ、スペースが出来ます。

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このレース、前の4頭の力が中々バテず、この時点ではうまくスペースが出来ません。
これで岩田は少し楽になり、武は「むむむ・・・。」と言う状態でしょうか。

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ここからは円ではなく矢印で解説します。
この時点では岩田がそのまま馬にゴーサインを出して外から差しきる体勢ですね。
武は内が開かないと見て外に進路変更します。

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ここまで来ても岩田の馬は中々伸びません。岩田もムチをいれていない様子。
武豊はどこから抜け出すのでしょうか・・。

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次の瞬間、武豊の左前方にスペースが出来ました。前の馬がスピードを上げたので岩田の馬との間に空間が出来たんですね。
ここを武が狙います。

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ところが、武が入ろうとした瞬間に岩田が動き出しスピードを上げます。
これにより武が狙っていたスペースが塞がれてしまいました。
武豊は行き場を失います。

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仕方なく武豊は一端少し馬を後ろに下げます。
行き場無く内にいると、バテてくる馬に邪魔されてしまいますから。

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結局はこのように岩田の馬の外を回ることになりました。

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それでも怒濤の追い込みを見せる武豊。
粘り込む岩田康成!

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そしてゴール前がこの差。
あそこで岩田がスペースを塞いでいなかったら、武豊と岩田康成の位置は逆になっていたでしょう。もちろん着順もです。

ここ数年こんな「あからさまに武の馬が行き場をなくす場面」というのに出くわしたことがありませんでした。武豊があまりに巨人になりすぎて武豊の進みたい道を意味無く邪魔することは許されない雰囲気があったと言います。これは武豊に抜かれるまで通算最多勝記録を持っていた岡部幸雄の晩年にも言われていて、ファンから見ても「岡部ロード」「岡部ライン」は存在していました。
他の競技では信じられませんが、騎手達は普段ファーストネームで呼び合ったりするくらい仲がいいんです。
「そうだよな、ケンイチ(池添)。」
「そうっすねユタカ(武)さん。」
「ユーイチ(福永)はどう思う?」
「ユタカさんだけじゃないですか?」
って会話を武豊TV!(武豊が競馬の解説をするすばらしい番組)で言い合っているのを聞いたときには、ちょっと寒気がしました。
そりゃ3人とも2世騎手だから名字じゃややこしいんだろうけど、30過ぎた男が仕事仲間兼ライバルを下の名前で呼ぶか??(笑)

おっと、話がそれました。
中央の騎手は通常15歳の時に競馬学校に入って多感で貴重な時期を将来のライバル達と一緒に寮生活をします。
しかし地方競馬出身の岩田にとってみればそんな仲良しこよしは関係ありません。それどころか頼るべきコネすらありません。
目の前にあるレースで可能な限り自分の力を発揮して、一つでも着順を上げない限り騎乗馬は保証されていないばかりか、調教などの厩舎の仕事ですら回ってきません。
例え相手が競馬史上希に見る巨人であろうとも、遠慮無くフタをするし潰しにかかります。

こんなデッドヒートが見られることに感謝しつつ、今年いっぱいこの2人の攻防を見ていきたいと思います。
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| 競馬 | 15:18 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

アドマイヤムーンは最初から岩田に乗らせていたらG1もっと勝てた、アドマイヤオーラも岩田が最初から乗っていたら皐月賞くらいは勝てたでしょう

| 福永祐一ファン | 2013/07/04 15:05 | URL |

ご子息の少しでもお役に立てれば、幸いです。
そうは言っても人間関係が重要な世界なんですけどね(笑)
JRAの騎手課程がダメだったら地方の厩舎に内弟子だ!

| やぎ | 2007/11/11 08:34 | URL |

なるほど

仲間意識のなさ=本当のライバル意識

こんなところに岩田の強さがあったのか、納得!

しかしそれを「ざけんなよ!」って感じでリーディング
を取り返した武豊くんも圧巻だよね

いやいや面白い解説ありがとう、ジョッキーを
目指している長男坊に伝えておきます(笑)

| 近藤634 | 2007/11/08 15:48 | URL |















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